今回のテーマは、「秋冬新作スイーツ発表会」ということで、リクエストの多かったお店の中から5店舗様にご協力いただき、この秋に発売されたばかりの新作スイーツを1店舗につき2商品ずつご用意いただきました。
通常の試食会と趣向を変えたこともあり、いつも以上のかなり高い倍率から抽選で選ばれたペア10組20名の方々にお集まりいただきました。 各お店様より、自信を持っておすすめいただきましたこの季節にピッタリのスイーツが10種類ずらりと並びました!
アン・プチ・パケさんの「ジャンジャンブル」は、ジンジャーが効いていて、ミルクチョコの甘さとのバランスが新鮮!との声。「グアナラ」は、チョコの酸味と苦味が効果的で、ねっとりとした仕上がりはアルコール類とも合いそう!との声。
クール・オン・フルールさんの「ネイサンス」は、青りんごのゼリーの甘酸っぱさがさわやかで、甘めのムースとも上手くまとまっている!との声。「ユイブロンシュ」は、口どけがよく、チョコレートムースのコクとヨーグルトムースの酸味の相性が絶妙!との声。
ブール・ヴァール・デ・ガトーさんの「ショコラ・ド・カフェ」は、ほろ苦くて大人の味。シャンパンとも合いそう!との声。「ロトンヌ・デジャ」は、しっかりした甘さが正統派のフランス菓子という感じ。洋梨の白ワイン煮がアクセントになって新鮮なおいしさ!との声。
ラ・テール洋菓子店さんの「和栗のモンブラン」は、バター不使用で、栗そのものの味がしてくどくなく、一口食べただけで口いっぱいに栗の美味しさが広がる!との声。「アップルパイ」はりんご自体がものすごく美味しくて、さっくさくのパイ生地と良く合う。焼き立てが食べてみたい!との声。
リリエンベルグさんの「さつまいものシャルロット」は、さつまいもがパリパリ香ばしく、甘さ控えめのムースにシナモンがアクセントになって美味しい!との声。「アッフェルシュトルーデル」は、2種のりんごの酸味がバランスよく、パイのほのかな甘さとピッタリ!との声。
一通りご試食いただいた後は、素材選びに決して妥協しないお店で有名なラ・テール洋菓子店の中村逸平シェフをゲストにお招きし、なんとも贅沢な時間を過ごすことができました。中村シェフのお話はとてもわかりやすくて面白く、みなさん目を輝かせて聞いていらっしゃいました。
シンプルであり、何でもバランスが大事!中村シェフは力強くおっしゃいました。主役がいて、その主役を引き立てるために脇役がいる映画のように、素材を生かすための下ごしらえ、相性を考えた配合と必要最小限の材料が必要。また、主役がたくさんいても焦点が合わなくなるのと同じで、メイン素材をいくつも使うと味がぼけてしまう。
今回のアップルパイのリンゴは、シナモンを入れずオーブンも使っていません。バターでゆっくりじっくりソテーして、リンゴそのものの美味しさを生かしています。(生産者の顔が見えるように)
冷たいボールに冷たい卵と粉を入れてもうまく混ざらないのは、冷めた夫婦と同じ。熱くもなく冷たくもない加減のいい温度というのが大事。それは日によっても合わせるものによっても違います。すべては愛情。
参加者からの、「パティシエになられてよかったと思う時はどんな時ですか?」との質問にお答えいただいたお話には感動しました。それは先日、閉店後に女性が「1つでもいいので“大地のプリン”をください」と切実な顔で入ってきて、「どうしたんですか?」と聞いたところ、意識のなかった母親が目を覚まし、『ラ・テールのプリンが食べたい』と言ったのだそうです。「幸せな顔をしながら『美味しい!美味しい!』と食べてくれて、今日も食べたいと言うのでまた買いに来ました」と言っていたそうです。中村シェフの作られるスイーツが人気なのは、その愛情の深さが伝わってくるからなのですね。
人生の原点のような貴重なお話ばかりで、感慨にひたることが出来、美味しいスイーツとともに素敵な秋の夜長を過ごすことができました。
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